2009年11月11日

ライブ

先日、友達のライブに行ってきました。場所は、下北。

下北でカレー屋をやってる奴やら看板屋やらデザイナーやら映画監督やらと・・
まぁ、イベント用のユニットですが、楽しかったですねー。
下北らしくというか・・世代として80年代のパンクムーブメントのド真ん中で過ごした奴らですから
今回も当然パンクロックです。
最も私もそうでしたしね。

バンド名は、アテンツ。
介護用オムツのアテントからとってます。
なもんで、衣装もそのまま。
やはり、遊びも一生懸命やると楽しさ倍増って事ですな。

で、このユニットのベースとドラムと私で別のバンドをする事になりました。
さて・・・どんな事になるかなぁ

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posted by renkin69 at 00:50| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月07日

音速3

天丼の全国チェーン店で「てんや」というのがあります。
熟練した職人さんの揚げる温度やタイミングをシミュレーションした
調理器を使い、アルバイトの人でも美味しい天婦羅を作れるようにして
成功をしたお店です。
その成功の鍵は、それまでよりもワンランク上の品質とリーズナブルな
価格があっての事だと思います。

横浜の阪東橋駅の近くに昔からある天丼屋があります。
食券を最初に買ってカウンターで食べるような庶民的なお店です。
値段も「てんや」よりも1割程度高いぐらいですが量は、1.5割増し
味については、5割り増し。。
配膳係として近所の主婦が働き惣菜の店頭販売もしております。
「てんや」と違うのは、揚げている人間が一人二人の職人だということです。
また、素材に関しても拘りが強いようです。
その1割高い値段で3倍以上の満足度が得られれば、皆さんはどちらで食事を
したいですか?

さて、音の話をはじめますかw

クリーンな音で弾いてみたり歪ませてみたり。
アンプやペダルを変えてネックPUとブリッジPUを試した結果。
ネックPUの方がナチュラルなんですな。
先日も書いたようにダイレクトに音が前に出る感じです。
これは、「芯がある」や「太い」なんていわれ方をしている事に近いかもしれません。
ネックPUの方が太いのは、当たり前じゃんって話とは、別の話ですね。
音の質の違いですね。
で、ネックPUを巻いてもらった方に直接聞くのがいいだろうって事で工房にお邪魔しました。
色々とお話を聞いたり、試奏させていただき感じたままに伝えてみていくつかの候補を出して
もらって決めたのが新しくテレカスタムのブリッジPUに乗せてもらったPUです。
伺った話でなるほどと思えた部分が数点ありましたので、記しておきます。

使うマグネットやワイヤーによって音質の変化は、当然あるという事。
マグネットには、それぞれに特徴があるが それを生かすも殺すもワイヤーのターン数である事。
やはり、それぞれに美味しいターン数があるらしいです。
そして、何よりも同じターン数でもトルクの違いで全く別物になってしまうという事。
また、トルク以外にも綺麗に巻くか荒く巻くかで音のエッジに違いが出るという事。
そして、最後に・・
やはりギターに載せてみないと最終的な音は、わからないという事。

手巻きPUというのは、何も人力でリールを回して・・・なんて事ではなく・・
機会巻きに比べてゆっくりと回したリールに人力でトルク調整しながら巻くって事らしいです。
ある程度、巻き方やトルク調整で音の方向を決める事が可能らしいですね。
綺麗に巻けば、まとまりの良い音になりラフに巻けば、エッジが暴れる音になるようです。
ターン数を増やせば、それだけパワー感が出るが巻きすぎると抜けなくなったり。
機械巻きのように高速で均一に巻けば巻くほど音がこもるらしいです。
ただし、現在市販されているほとんどのリプレイスメント用PUが機械巻きなので、その違いに
気づく事は、少ないようです。
JBのネックPUは、甘くなりすぎず、高音がギラつかないけど艶のあるなんていう曖昧な注文から
薦めてもらったアルニコ3のP-90です。
60年代以降のパンチのある音が特徴であるアルニコ5のP-90でなく50年代のゴールドトップの
レスポールに乗っているようなエロさを感じさせるP-90ですね。
それに合わせるのと今 私が欲しいと感じている音の質という事を話し合いました結果。
59年頃のレスポールに乗せられていたアルニコ3を使ったハムバッカーにしました。
そしてエッジの暴れるという「言葉」に惹かれて多少ラフに巻いてもらうことに。
アッシュボディのテレキャスタースタイルという事であまりキャンキャン言われても困るので
カバードタイプにしてもらいました。
もう少し暴れた感じが欲しければカバーを外すという手段を残したかったので。
そして本来59年頃のアルニコ3を使っているP.A.Fにはブラックボビンしか存在しないはずですが
テレギブへの思いという意味でカバーの下には、ダブルホワイトのボビンを使ってもらっています。

そして、これまではネック側のみ生かしていたトーンノブをブリッジ側にも使えるように一般的な
1Vo1Tとしてもらいました。
コンデンサーは、以前使っていたものと同じです。

さて、仕上がったJBは、どうでしょう?

音速4へ続きます。


posted by renkin69 at 15:54| 東京 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | ギター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月04日

音速 その2

さて、テレカスタムのJBに感じた違和感。
それがPUと書きましたし、前回はSH-4"JB"についてでした。
ところが、最初からPUと考えたわけでは無く別の部分から疑いました。

以前のblogでも書いておりましたが、ギターの音を作る部分としては
PUの比重は、かなり小さいと思っています。
いや、確かに音は、変わります。
私も若い頃は、PUをコロコロと交換したもんです。
あれでもない・・これでもないとねw
ペダルでもアンプでもそうですが、やはりギターの音を作るうえで一番
大きな比重を持つ部分というのは、プレイヤーのタッチだと思います。
しかし、どんなに優れたプレイヤーでもチューニングの合わないギターで
正確な音を得る事も難しいと思いますしサスティーンの出ないギターでは
サスティーンを得る事が出来ないと思うわけです。
では、どうすればそんなギターが作れるのか?
こればっかりは、未だに解明できてない・・というよりも、無理なんだと
思います。
色々な要因が絡みすぎていると思いますのでね。
安定した品質が良いわけではないというのが、その原因だと思います。
ただし、ある一定の基準をクリアしていないと良い音・・というか・・
自分の望む音は、得られないと思います。
そこは、木材の質であったり適度な工作精度であったりするのでしょう。
ナットの溝きりが良くないだけで、ギターの音は死んでしまいますしね。
JBは、私が最も信頼するある方に作っていただきました。
ヘッドのVanzandtロゴは、飾りでしかありません。
Vanzandtの現状のラインとも当時のラインとも別ラインでの製作ですし
それが私の好みだった事もあります。
それだけに色々な面での信頼感は、高いです。
細かい調整は、好みだけの問題となりますので仕上げは、ある程度弾いて
からといった感じです。

さて、違和感について私が最初に疑ったのは、ブリッジでした。
実は、JBをレンタルした後にJB製作者サイドから、パーツが届きました。
そろそろ、こなれてきた頃だろうから、好みで変更してみれば?といった
内容で送られてきたパーツは、ブリッジプレートと駒でした。
手元に戻ってきたJBを弾きつつ、違和感を感じたので色々とテストをしました。
素材や厚みの違うプレートを何度か付け替えてみたり駒も変更してみたりと
色々な組み合わせを試している時に感じたんですね。
これは・・ブリッジじゃないぞっと。
しかし、駒ならわかりやすいですが・・ブリッジプレート一枚でも随分と変化
があるもんですね。
駒であれば、弦が直接乗る部分ですから当然変化が出ると思いますし
ストラトを使っていた時も駒には、気を使いましたしね。
ただ、プレート・・これは、驚いたなぁ。
ストラトの用にアームブロックでもありませんし、普通のテレキャスターの
ような磁界の問題も出ないであろうハム用にぶった切ったハーフプレートです。
言ってしまえば、ただの駒を乗せているだけの鉄板ですね。
そいつを変更する事によって、全くといっていいほど出音が変わります。
あるプレートでは、チャンキーな音になりすぎてしまったり・・
あるプレートでは、ローがうるさ過ぎたり・・
駒とのバランスもありますから、色々なテストが出来たのは、良かったです。
最終的には、最初に付いていた鉄プレートを加工してもらったモノにカラハム
のブラス駒の組み合わせがテレっぽい暴れ方を残しつつガッツのある音でした
ので、その組み合わせに落ち着きました。

このテストの最中に気が付きました。
ブリッジ関係でも音の立ち上がりが随分と違うもんです。
ボディ材やネック材でも変わるでしょうが・・指板に関しては、あまり感じた
事がないです・・。
ただ、このプレートの変更時もそうですが、私はいつもネックPUをメインに
使いテストするんですね。
アンプやペダルで音を作る時にもネックPUが基準となります。
そして、ブリッジ側やミックス時での妥協点を探るといった感じです。
ブリッジ交換での音の立ち上がりや響きを注意しながら調整していたのが
功を奏したのかどうか・・
あまりにもネックPUとブリッジPUの立ち上がりの違いに違和感を覚えました。
そこで、自分の感じた違和感の原因は、PUにあると確信したのです。

ネックPUの音は、アンプを通してダイレクトに自分に帰ってくる感覚を得る事
が出来るのですが・・
どうもブリッジPUだと戻りが悪いというか・・んー・・
フィルターを一枚通したようなイメージですかねぇ。
音がどこか散漫というか・・抜けないというか。
悪い音では、ありませんが自分のイメージとシンクロしないんですね。
そこで前回の記事で書いたSH-4"JB"についてという事を考えてみたわけです。
そこから得たヒントを元に次のステップへ進みます。

音速 その3へ続く


posted by renkin69 at 16:07| 東京 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | ギター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

SH-4"JB"を考える

テレカスタムのJBを作ろうとしたきっかけは、押入れの中から見つけたPUでした。そいつは、私が10代の頃に使用していたギターのブリッジ側に乗っていたDuncan SH-4"JB"です。
この"JB"というのは、Jazz&Bluesの略という話ですが、当時はJeff Beckモデルなんて言われていた
PUですな。
というのも、セイモアダンカンとジェフベックの間で取引されたテレギブの存在があったからでしょう。

ジェフベックのファンだったS.ダンカンが50年代のテレボディ(アッシュ)に60年代のローズネックを
わざわざメイプル指板に張り替えて組み上げたギターと言われています。
そしてPUには、60年代のフライングVから取り出したP.A.Fをリワインドしたと言われています。
60年代のP.A.Fという事は、恐らくアルニコ5を使っているのでしょう・・多分・・。
SH-4"JB"もアルニコ5ですしね。
テレギブでの演奏といえば、前回の記事にも載せました邦題「哀愁の恋人たち」です。
といってもライブでのテレギブの登場回数は、少ないようですけどね。
S.ダンカンは、ヤードバーズ時代のトレードマークだったエスクワイヤーに当時のジェフのメインギターで
あったレスポールのパワーをという思いがあったのかなぁ・・なんて思います。

家の押入れから発掘されたSH-4"JB"も当時は、テレボディのギターに乗っておりました。
テレボディにハムバッカーというのは、非常に相性が良いと思うんですよね。

さて60年代のフライングVから取り外したP.A.Fといっても・・・
あのボビンは、本物なのかなぁ?って疑問があるんですよね。
ジェフベックのテレギブは、ブリッジPUにダブルホワイトでネックPUにゼブラです。
このアイボリー系のボビンが使われだしたのが60年代という事ですから、フライングVに乗っていても
おかしくありません。
ですが・・
ゼブラですら数が少なく、ダブルホワイトとなると更に・・です。
ちなみにゼブラでもスクリュー側のホワイトは、更に少ないらしいですね。
まぁ、当時の適当な管理(現在も管理は、いまいちらしいですがw)の中で生まれた規格外の製品ですし
少ないというだけで音が違うわけでもありません。
しかし、そんなに都合良くゼブラとダブルホワイトの一緒に乗ったフライングVだったのか・・疑問です。
では、ボビンだけ他を使ったのか?
とすれば、P.A.Fから使ったものは、マグネットだけという事になりますね。
そして、DuncanPUで評判のPUといえば、SH-1"59"も有名でしょう。
その名の通り59年頃のP.A.FをモデルとしたPUらしいですが・・・
これもアルニコ5を使っています。
でも実は、58〜9年頃のP.A.Fってアルニコ3がメインなんだそうです。
中には、アルニコ2を使っているモノもあるとか?
ターン数は、58よりも59の方が多いらしいです。
P-90から始まりハムバッカーに変化して年々パワーを上げていったという事なんでしょうね。
60年代に入ると更にパワーのあるアルニコ5を使い出します。
勿論、正確にどこから切り替わったという事は、無いと思いますが・・
59年モデルというのであれば、アルニコ3を使うのが本道かと思います。
でも、S.ダンカンは、アルニコ5を使っています。
ここにSH-4"JB"の謎というか・・ヒントがあるように感じています。
SH-1"59"を発売した当時は、もうすでにパワーを求められていたのでは、無いでしょうか?
コピーモデルを作るのでは無く 59年頃のニュアンスを残しつつ当時の音楽に合わせたのが
SH-1"59"だったのだろうと推測します。
そして、更にハイゲインなモノを求められたところから生まれたのがSH-4"JB"だったのだろうと。
SH-4"JB"の発売から随分と時間を経てプロトタイプ"JB"というPUも発売されました。
SH-4"JB"を開発するに辺りいくつもの試作をしたうちの1つという名目で発売されたかと思います。
このSH-4"JB"の開発のテーマに先に書いた時代に求められたハイゲインというのもあるかと思います
が・・・
やはりジェフベックに渡したテレギブへの思いもあったのだと感じているのですが・・どうでしょう?
Jazz&Bluesという名前は、いかにも後付っぽくないですか?
テレギブが製作されていた当時のジェフベックが使っていたアンプは、アンペグだったと思います。
なかなか歪まないアンプだったようで、ゲインを稼ぐ為にペダルを使っていたようです。
それがカラーサウンドのOverDriverですね。
エスクワイヤーからレスポールにギターを変更したのもパワーを求めてだったのだろうと考えると
そのジェフベックにプレゼントするギターには、パワーが必要だったはずです。
そこで60年代のP.A.Fをリワインドする際にターン数を増やしたのではないでしょうか?
そう考えるとSH-4"JB"の"JB"は、やはりジェフベックへのオマージュというか・・
単に商標の問題だけという感じもしますが、それではロマンがありませんしねw
そして後に出たプロトタイプです。
これは、S.ダンカンの手巻きという事らしいですが、使った事のある人の話では、SH-4"JB"と比べて
ローゲインらしいです。
ターン数の問題もあるでしょうが、それ以外にもテンション等も違うのでしょうね。
そして、このプロトタイプこそがテレギブに乗ったPUに近いのではないかなぁ・・なんて思うのです。
テレギブを作った当時は、それでも十分ハイゲインだったはずのモデルもSH-4"JB"の販売する頃には
ゲインが足りないために更に巻いたと・・。
そして、SH-4"JB"を発売してから随分後にやはり本物を・・なんて思いから・・
いや、商売として美味しいなんて話では、またロマンがなくなりますしねw

その辺の背景には、アンプの進化というモノも付いて周るのだと思います。
80年代にロックといえば、やはりマーシャルアンプが王道でした。
ちょうどJCM800なんかも出た頃ですしね。
その当時だとSH-4"JB"というPUは、非常に人気があったと思います。
LAメタルなんて言葉も生まれた頃でしたが、ソロイストモデルに1PU+FRTなんてのが流行っていた
頃の話です。
ただ、現在のマーシャルアンプの主流であるJCM2000辺りは、JCM800と比べると相当ハイゲイン
なアンプです。
もう、PUにパワーを求める時代では、無いのかもしれませんね。
今のアンプにSH-4"JB"を使うとあまりにドンシャリ過ぎであったり、ゲインが高すぎます。
いや・・好みであれば、それで良いと思いますが・・私には、少々扱いにくく感じました。

そして、この話が前回の続きの「音速 その2」へ繋がる事になるわけです。

JB2.JPG
posted by renkin69 at 02:50| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | ギター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする